堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

 ドカアッ!!
 蓮翔は男性の腹を思いっきり殴った。

「ぐえっ!!」

 男性は腹を押さえる。

「きょ、今日はこの辺にしといてやるよ」

 男性は捨て台詞を言うと、腹を押さえながら去って行った。

 わたしはスマホを拾って鞄の中に入れ、ビニール袋を持ったまま尻餅をついた蓮翔の前にしゃがむ。

「蓮翔っ……大丈夫……?」

 蓮翔は唇の血を拭う。

「大丈夫だ。お前こそ、大丈夫かよ?」

「わたしは大丈……わっ!」

 わたしはしゃがんだままバランスを崩し前に倒れる。
 蓮翔はガシッとわたしの体を支える。

 蓮翔の体は熱かった。

「全然、大丈夫じゃねぇじゃん。部屋行くぞ」
 蓮翔はそう言うと、
 わたしをお姫様抱っこして立ち上がる。

「ちょ、蓮翔っ……!?」

「黙ってろ」

 黙ってろって……寮の人に見られたらどうするの……!? 
 アツコは見た! とかなったら……。
 それに……熱あるのに…………。
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