堕落シンデレラは秘密に同居する。👠

 はあっ!? 
 定期券っ!?!?

 わたしはリボンがついたピンクのスプリングコートのポケットに手を突っ込む。

 ……あれ? 

 ない!?!?

 男子高校生は爽やかにわたしに定期券を渡してすぐ地下鉄を降りる。

 扉が閉まり、地下鉄が動き出した。

 え? 
 今、何が起きたの?

 ドキドキ、ドキドキ。

 こ、こんな、小説や漫画のような出来事って、実際あるんだな……。

 ガコンッ!! 
 地下鉄が止まり、わたしはハッと我に返る。

 地下鉄の扉が、ぷしゅ~と開く。

 着いたかも! 
 降りなきゃっ!!

 わたしは白い鞄を右肩にかけ、慌てて地下鉄から降りる。

 辺りをキョロキョロ見渡すと、変な違和感を感じた。

 あれ? 
 あれれ? 
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