ぬいぐるみのぼくは、ずっと片想い

かくれんぼ②

みおは家の中を探し始めました。

まず、お菓子箱を見つけ、
次に、絵を見つけました。

あと、ひとつとなったとき、

「キャン、キャン」

彼女の部屋から犬の鳴き声がしました。
お昼寝から起きて、彼女を呼んでいました。

みおが2階に上がっていくと、
友達もすぐについていきました。

「うわー、かわいいねっ」

「ちょっとだけ触っていい?」

「うん、いいよ!」

犬の触れ合い会が始まってしまい、
そこで、かくれんぼは終わったのです。

ぬいぐるみのことなんて、
みんな、すっかり忘れていました。


(あれから、ずっと暗い物置きにいたのか)

みおは思い出しながら、
ふとんの中で何度も何度も、

「ごめんなさい、ごめんなさい」

繰り返していました。
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