ぬいぐるみのぼくは、ずっと片想い

かくれんぼ①

あれは雨の日でした。

学校が終わったあと、
みおの友達3人が家に遊びにきました。

「かくれんぼしようよ」

一人の子が突然、そう言い始めました。

「いいねー」

「でも、人が隠れるのに家の中って少し狭くない?」

「だったら、それぞれ家のものを隠すことにしない?」

「うん、そうしよっか」

みおはじゃんけんで負けて、
オニになりました。

「じゃあ、今から隠すから目をつぶってて」

一人目は、
テーブルにあった
お菓子箱を隠しました。

次の子は、
トイレにかかっていた
小さな額縁の絵を隠しました。

そして、最後の子は、
ぬいぐるみを持ち上げて、
外に出ていきました。

「もういいかい」

みおが言うと、

「もう、いいよー」

みんな一斉に返事をしました。
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