哀しみのアンジー
「うん、でもね、ほんと大丈夫な気がするんだ。かえってやっとこれで解放されるかなって思う。てゆーか、短い恋で終わってよかった。だってそこまでそんな人だと思わなかったからさー。ちょっと笑える」
「そっか、そだね。笑うしかないね」
「そんでその彼とは気まずくないの?」
「完全脱出できたら、ホントに友達に戻れる気がするんだ。友達になりたいんだよ。始めていっぱい話したときみたいに。楽しかったんだぁ。何時間でもしゃべっていられそうだった。そしてね、タワーよりツタヤよりCDいっぱい貸してくれそうだし。しかもタダで。品揃えよさそうだし」
「ははは、そりゃいいですね。便利なお友達」
「それにさ、仕事に関しては先輩だから、いっぱい学ぶことあるし。このままあきれて嫌いになっていっちゃうのだけはいやなんだ」
「そうか。いずれにしても大事な存在なんだね」
「うん、大事なひとだよ・・・やばっ、この言い方はやめよう。また振り出しに戻っちゃう。大事な、ダチです。それ、めざします」
「よし、GO!」
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