またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「私には、何もできぬ。同罪だ」

 茶色の村を見た時、皇子は今と同じことを言った。

 あれは、大王の失政を知っていたから。民を幸せにしたいと思っているのに、何もしない自分を皇子は同罪だと責めている。

「私は、己が一番可愛いのだ」

「……そんなの、みんなそうだよ」

 勝算のない試合なんて、誰も好まない。それも自分の命を掛けるとなったら、尚更。

 私はそっとその手を握る。もう、自分を責めないで欲しい。

「……温かい」

 皇子は、私の手を握り返しながら笑う。だけどその顔は、泣いているように見えた。
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