私のボディーガード君
「俺が三田村幸蔵の息子だと知って、お母様の思惑が見えたんじゃないんですか?」
三田村君、気づいていたんだ。
マグカップをテーブルの上に置いて、三田村君の方を向いた。
「思ったわよ。母が三田村家の御曹司と私をくっつける為に脅迫事件を起こしたんじゃないかって。経済界の帝、三田村幸蔵を後ろ盾にする事は母の身を守る事になるから」
こっちを向いたままの黒い瞳が私の話に同意するように頷いた。
「白状しますが、お母様の秘書になった時、妃奈子さんとお見合いをしないかと言われました」
お見合い話があったなんて知らなかった。やっぱり母は私と三田村君をくっつけようとしていたんだ。
「しかし、俺は綾子さんの事で疲れ切っていたので、お断りしました。お断りしてからは、俺の気持ちを汲んでくれたのか、それ以降、お見合い話を言われる事はなかったです。ですから、何が何でも俺と妃奈子さんをくっつけようとしていたとは思えません」
そうだったんだ。
「じゃあ、今回の脅迫事件は母の仕組んだ事じゃないの?」
「多分違うと思います」
「ハッキリ違うとは言わないんだ」
「実は脅迫状を俺は見てないんです。秋山さんから大臣の進退に関わる事柄が書いてあるから見せられないと言われました」
母の進退にかかわる程の事柄が倉田浩介とチャイルドにつながる事なんだろうか?
三田村君、気づいていたんだ。
マグカップをテーブルの上に置いて、三田村君の方を向いた。
「思ったわよ。母が三田村家の御曹司と私をくっつける為に脅迫事件を起こしたんじゃないかって。経済界の帝、三田村幸蔵を後ろ盾にする事は母の身を守る事になるから」
こっちを向いたままの黒い瞳が私の話に同意するように頷いた。
「白状しますが、お母様の秘書になった時、妃奈子さんとお見合いをしないかと言われました」
お見合い話があったなんて知らなかった。やっぱり母は私と三田村君をくっつけようとしていたんだ。
「しかし、俺は綾子さんの事で疲れ切っていたので、お断りしました。お断りしてからは、俺の気持ちを汲んでくれたのか、それ以降、お見合い話を言われる事はなかったです。ですから、何が何でも俺と妃奈子さんをくっつけようとしていたとは思えません」
そうだったんだ。
「じゃあ、今回の脅迫事件は母の仕組んだ事じゃないの?」
「多分違うと思います」
「ハッキリ違うとは言わないんだ」
「実は脅迫状を俺は見てないんです。秋山さんから大臣の進退に関わる事柄が書いてあるから見せられないと言われました」
母の進退にかかわる程の事柄が倉田浩介とチャイルドにつながる事なんだろうか?