私のボディーガード君
「それで、俺なりに脅迫事件について調べてみました。まずクリスマスイブの夜、妃奈子さんを襲った男たちですが、彼らはヤクザでした。金で雇われたらしいですが、依頼人はわからないそうです」

髭面の男たちが浮かんで、背筋がゾクッとした。
あの人たち、ヤクザだったんだ。

「それから、千葉のホテルに届いた怪しげな手紙ですが、ホテルの監視カメラの映像にサングラスをかけた小学生ぐらいの子どもが映っていました。その子がフロントに手紙を預けたようで。子どもの行方を捜しましたが、見つかりませんでした」

三田村君、そこまで調べてくれていたんだ。

「子どもが関わっていたのは意外ね。犯人には子どもがいるって事なのかな? それとも、ただ頼まれただけ?」

「その子に聞けたらいいんですが。子どもを使うなんて大臣や秋山さんがする事ではない気がします。それに、ヤクザに妃奈子さんを襲わせる事はしないと思うんです。妃奈子さんの男性恐怖症をお二人はとても心配していますから。もし、大臣が仕組んだ事なら、刺客は女性を使うと思うんです」

友美も同じ事を言っていた。
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