パーフェクトな警視にごくあま逮捕されました
その後、結婚の事後報告に両親は驚いていたが、駒木さんの好青年ぶりに安心し、喜んでくれた。

――そして。

「もう会えなくなっちゃうの、淋しくなるね」

「バーカ、人妻がなに言ってるんだよ」

苦笑いで東本くんが私の額を指先で軽くこつく。

「花夜乃さんは僕の奥さんなんだから、触らないでくれるかな?」

上目遣いでじとっと睨み、駒木さんが後ろから腕をかけて私を東本くんから引き離す。
私の旦那様はヤキモチ妬きだから大変だ。

東本くんはあのあと異動願を出し、それが受理された。
こうやって駒木さんを迎えに来るのも、これが最後だ。

「異動願い出したのって、……私の、せい?」

私と駒木さんが結婚したから、彼の部下でいるのは居心地が悪いとかいう理由だとしたら、申し訳ない。

「あー……。
違うって言ったら嘘になるけど……」

照れくさそうに東本くんが首の後ろをガシガシと掻く。

「俺、警察官を目指したの、篠永の件があったからなんだ」

「私の、件……?」

とはたぶん、高校生のときに変質者に襲われたあれだろう。
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