パーフェクトな警視にごくあま逮捕されました
「携帯が壊されたのは、僕が花夜乃さんを守れなかったせいでもあるからね。
償いだよ、だから遠慮せずに受け取って」

「いたっ」

軽くデコピンされ、痛む額を押さえて上目遣いで彼を見上げた。
彼は悪戯っぽく笑っている。

「償いなんて、そんな」

彼が気づいてくれたおかげで、最悪だけは免れた。
凄く、感謝している。

「ほら、またそうやって遠慮する。
プレゼントさせてくれないと僕は、ずーっと花夜乃さんを危険な目に遭わせたのになんの償いもできなかったって後悔し続けないといけないから、買わせてよ」

じっとレンズ越しに彼の目を見つめる。
駒木さんは目尻を僅かに下げて私を見ていた。

……そっか。
こうやって落とし所がないと、駒木さんが楽になれないんだ。
それともこれは私が気にしないでいいように、口実を作ってくれている?
だったら、断るのは反対に悪い。

「わかりました。
ありがたく買ってもらいます」

感謝の気持ちでぺこんと頭を下げる。

「じゃあ、どれにする?
僕としてはお揃いにしたいけど。
そうだ、ケースもお揃いにしようよ」

もうその気なのか、駒木さんはカウンターへ向かおうとしていた。

「えー、お揃いですか?」

それを笑いながら追う。
駒木さんは優しい。
こんな人に好きなってもらえて、私は幸せなのかもしれない。

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