三年越しのあの日をもう一度
少しの間、観覧車の前で二人は近況報告を互いに済ませた。そして、話が終わった後に翔馬は美雪に手を差し出す。

「約束、覚えてるだろ?観覧車に乗ろう。そこでもう一回言う」

「うん、もちろん覚えてるよ。約束を守ってくれてありがとう」

美雪は翔馬の手を取る。翔馬は自分より小さい美雪の手を優しく、しかし解けないように握り締める。もう離さないと言わんばかりに……。

三年前の告白が、再び幕を開けたーーー。









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