幼馴染御曹司と十日間の恋人契約で愛を孕んだら彼の独占欲が全開になりました
「ありがとう、洋斗。ママもにこにこしてるからね」

 沙也は一歩踏み出して、洋斗のやわらかな頬を撫でる。

 すでに浮かべてしまった笑みで、洋斗はもっと強く頷いてくれた。

「うーん! にこにこする!」

 そのとき、スタッフが寄ってきた。

「そろそろお時間でございます」

 それだけ告げて、すっと下がっていった。

「ああ」

 清登はそちらへ少しだけ視線を向け、軽く返答する。

 そうしてから、沙也と洋斗を促した。

「さぁ、行こう。沙也。洋斗」

 洋斗を片手で抱いたまま、清登の片手は沙也の肩に回す。

 そっと、ドレスが崩れないくらいの力で抱き寄せてくれた。

「今日からも、これからも、ずっと一緒だ。二人を絶対に離さない」

 沙也と洋斗をしっかり抱いて、強い決意で言ってくれた清登。

 沙也は熱い胸を抱えながら、そっと清登に身を寄せた。

「私も同じだよ」

 静かに言った言葉。

 洋斗も「おなじぃ!」と繰り返す。

 これまでの日々があって、今日がある。

 そして今日があって、これからの日々がある。

 これからも、ずっと三人で。

 この扉から踏み出す一歩から、三人の明るい未来がはじまっていく。


(完)
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