鬼の子
「破り取った書物を解読した内容は、鬼王家の家臣に重要な証拠を託した。と書いてあった。
家臣だった家元に事情を説明すると、ある手紙を1通譲り受けたの」
返事の代わりにコクン、と頷く私を見て言葉を続ける。
「その手紙は、200年前の女児の鬼の子が、書いたものだった」
そう言って、取り出された手紙は、黄ばみや色褪せが強くて、いたるところがボロボロだった。その様子が200年前のものだと物語っているようだ。
ボロボロで傷みも激しかったが200年も前のものだと思うと、大切に保管されていたのかな、とも感じ取れた。その生々しさに思わず。ゴクン、と生唾を飲む。
不安や恐怖でぐちゃぐちゃな胸を、深呼吸して落ち着かせた。誤って破ってしまわないように、慎重にゆっくり、畳まれていた手紙を開く・・・。