Delicious!!
栄養バランスの良い食事を!
四限目の化学の授業が終わったら、学生が待ちに待った昼休み。僕、一ノ瀬大輔(いちのせだいすけ)は友達と机をくっ付け、お弁当箱を開ける。

「大輔、お前の弁当今日もすごいな!」

「肉、デカくてうまそ〜」

友達がそう言いながら僕のお弁当箱を覗き込む。僕は胸を張って言った。

「今日も自身作なんだ!」

僕の両親は有名ホテルでシェフとして働き、結婚してからはレストランを経営するようになった。幼い頃からお父さんやお母さんの料理を作っているところを見ているせいか、僕も料理を作ることが大好きで、高校生になってからはお弁当をいつも自分で作ってる。

今日のお弁当のメニューは、ハンバーグとマッシュポテト、それからにんじんのグラッセとほうれん草のソテーとご飯だ。

「よかったら、おかず交換する?」

僕がそう言うと、友達は「頼む!!」と言いながら自分のおかずである卵焼きやウインナーをお箸で掴む。その時、僕にもう一人話しかけてきた。
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