捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
 かと思えば、栄光の未来を掴みたいという理由で『栄光への憧れ』なんてパーティー名を付けているパーティーもある。ブライアンの『天を目指す者』も、同じような経緯で決められたもの。
 面倒だったからとパーティーメンバーの好きなものをつなげたら『肉肉酒ケーキ』になってしまった例もある。わかりやすいと本人達は気に入っていたそうだが。
 となると『ニバーン』にも意味があるのではないかと思う。
「あー、それな? 俺、次男」
 興味本位でたずねたら、クライヴが手を上げた。
「俺も次男」
「私も次男です」
 レオニードが続き、最後にタデウス。どうやら、三人とも次男。次男と言えば二番目に生まれた男性のこと。
「ニバーンって、まさか二番……」
「正解。本当は『ジナンズ』にしたかったんだけどな?」
 クライヴが言うには、同じ名前のパーティーがあるからという理由で『ジナンズ』は却下されてしまったそうだ。
 パーティー名を決めるにあたり、いくつか守らねばならない制約がある。
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