捨てられた令嬢はチートな精霊師となりまして
 そのうちひとつが、「現在同じ名前で活動しているパーティーがあった場合は却下」である。さらに、「過去十年の間、同じ名前で活動していたパーティーのある場合も却下」なのだ。
 これは、同じ名前のパーティーがあると、世間の人達が混同する可能性があるからだそうだ。大陸の端と端だったとしても関係ない。冒険者はどこにでも行く職業だから。
 たしかに片方のパーティーは品行方正だったけれど、もう片方のパーティーは駄目駄目だった場合、いろいろとややこしいことになってしまう。
「なるほど。わかりやすいですね」
 全員次男。二番目の子だから『ニバーン』とてもわかりやすい。感心するのと同時になんだかおかしくなってくる。
 空を見上げてみれば、満天の星。家を出なかったら、こんなにも美しい空があるということも知らなかった。
「――どうした?」
「いえ。今、冒険者になってよかった――って実感してたんです」
「なんだよ、それは」
 クライヴが笑う。けれど、家を出たからこそ、こんな時間を過ごすことができるのだ。

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