絶対にずっと好きだと証明しましょう
「ゴメンね、急につき合わせちゃって。私が樹と楓ちゃんに会いたいってせがんだの」

りか子さんはとても自然に距離を詰めてくる。
感じの良い親しさで、まるで前からの知り合いのような空気を作る。
それでも若干人見知りの楓の方は「あ、いえ」と硬い返事しかできない。
樹が無言で席につき、楓とりか子も座る。

「ご馳走するからじゃんじゃん食べて」ととユーゴがメニューを開くと、
「楓、何食べたい?」と樹が初めて口を開き、楓と一緒にメニューを目でたどる。
エビのアヒージョを楓が指すと樹がエスカルゴもと言うので、エスカルゴってでんでんむしだよね?と聞くと、うん、にょろーんと飛び出した長い角が美味しいと言うので、楓は思わず顔をしかめた。

「にょろんと?」
「なんてね」

嬉しそうに樹が目を細める。

「どうしてそんな幼稚な嘘つくの?」
「そんな幼稚な嘘にすぐひっかかる顔が見たくて」

楓が唇をすぼめて樹を睨むと、その顔を見て樹が益々喜ぶ。
その様子を見てりか子が「やだ、すごい仲良し。イチャイチャしてていいなあ」とうらやましそうに言う。

「なんだよ、俺らだって仲良しだろ」

ユーゴのマジな声にりか子は「まあ、そうだけど」と答えて肩をすくめた。
< 47 / 116 >

この作品をシェア

pagetop