俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
「蓮様、大丈夫ですか」

「ここはあの世か?」

「いいえ、蓮様は助かりました」

そう答えてくれたのは親父の秘書である東條だった。

まだ、頭がぼーっとする。

身体中も痛くて堪らない。

自分の手を顔の前に持っていき、両手がある事を確認した。

足は全く感覚が無い。

もしや、俺の足は無いのか?

急に悍ましい思いが脳裏を掠めた。

「おい、俺の足はちゃんとあるか?」

「大丈夫です、ちゃんとついてますよ」

東條はニッコリ微笑んで答えてくれた。

そこへ病室のドアがノックされた。

「蓮、生きてるか?」

そう言って病室に入ってきたのは、俺の悪友、望月楓だ。

「楓、縁起でもない事言うなよ」

「でも良かったな、お前は強運の持ち主だな」

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