俺様御曹司は十二歳年上妻に生涯の愛を誓う
第九章 彼の父親
「そうか、きっと幸子さんと重ね合わせてるのかもしれないね」

親父はお袋のためにこの商店街を残そうとしていたのか。

「美希ちゃんも献立を聞きにきたことがあってね、幸子さんに教えた献立をそのまま教えた事がある」

「だから、お袋の味に近くてびっくりした事があります」

今度は俺が美希のためにこの商店街を守ろうとしている。

「お忙しいところありがとうございました」

俺は商店街を後にした。



私のスマホが鳴った、彼のお父様からの電話だった。

「美希ちゃんかい、最近ご無沙汰だけど何かあったのかい」

「すみません、実は以前お付き合いをしていた男性から、やり直さないかと言い寄られ、お断りすると、待ち伏せされたので、蓮さんが心配して一人では出歩くなと言われちゃいました」

< 75 / 316 >

この作品をシェア

pagetop