君にかける魔法
その後は普通に楽しく学校生活を送ってた。
私の中では付き合うというよりも、ただモモがいつも一緒にいて、笑ってくれてればそれでいいって思ってた。
それなのに、モモの様子が変わっていくのが分かった。
誰が見ても分かるくらいに。
調子が悪そうなのに、なぜか勉強はやっていた。
私にも勉強教えてくれるし。
勉強のしすぎで疲れちゃったのかな?っても思った。
でも
「いくらなんでも、あのモモが寝坊とかすると思う!?」
「怪しいわよね…」
クルミも気になっていたみたいで、モモについて話す。
その日は朝からモモがいなかった。
でもたまにくらい…なんて思っていた。
体育が終わり、着替えて教室に戻ると、
「モモ!?」
「ナツキ、…寝てる」
窓の方を向いてモモが寝ていた。
少し顔を覗き込むと、いつもより顔色が悪かった。
いつも血色感があるから、より分かりやすかった。
「みそ…」
「お姉ちゃん、お願い!寝させて!」
私はお姉ちゃんにお願いして、モモをそのままにしておくようにお願いした。
クラスの子たちは不思議がっていたけど、このまま起きたらなんだか良くないようなことが怒る感じがしてしまった。
休み時間に入ると、その小さく華奢な体が少し動いた。