魔界の王子様は、可愛いものがお好き!

友達


 命──その言葉に、俺は驚いた。

 もしかして、ララも、シャルロッテさんたちみたいに、動くようになるってことかな?

 目の前で蹴り広げられる手品みたいな光景に、思わず目が釘付けになる。

 なんだが、すごくワクワクしてきた。

 心臓がドキドキして、身体中で、なにかかが暴れ回ってるみたいだ。

『ララ、今から君に命をあたえる。その気があるなら、僕に答えて』

 ララをカーペットの上に置いたあと、アランが魔導書を開くと、そこにさっきみたいな魔法陣がうかびあがった。

 でも、さっきと同じような大きなものじゃなくて、ララを囲うくらいの小さな魔法陣。

 すると、それから暫くして、魔法陣の光があっさり消えた。

 結局どうなったのか、よくわからなくて、俺はララから、アランに視線を向ける。

「??……命、入ったの?」
「まだだよ」

 なんだ、まだなんだ。
 ちょっとガッカリした。

「はい、これ」
「?」

 だけど、その後アランが俺に何かを差し出してきた。
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