【短編集】片想い、余命2日
 可愛らしくラッピングされていることから、手作りであることはわかった。


 だからこそ、洸は受け取るか迷った。


 昔から女の子からプレゼントをもらうことが多かった洸だけど、その中にはおぞましいものま混ざっていた。


 それを受け取って以来、洸は他人の手作りがダメになっていたのだ。


 どんなに優しそうな子でも、本当の姿はわからない。


 ちょっとした人間不信に陥っていた洸は、どうしても手が伸ばせなかった。


「やっぱり、イヤですよね。ごめんなさい」


 すると、亜子はお菓子を下げる。


 その申しわけなさそうな笑顔に、洸は悪いことをした気分になる。


 かといって、受け取る勇気は、まだ出なかった。


「じゃあ、お水とか、買ってきますか? なんて、これも余計なお世話……ですよね」
「……ねえ、君……もしかして、僕のこと知らないの?」


 おそらく、下から見上げる亜子には、洸の顔が見えている。


 でも、亜子は洸の知っている反応をしなかった。


「えっと、ごめんなさい……初対面だと思う、です……」


 亜子の声は小さかった。


 それすらも演技の可能性はあったけど、洸は、この子のことなら信用できるかもしれないと思った。
< 39 / 39 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

貴方ともう一度、恋の夢を

総文字数/14,291

ファンタジー22ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
生まれ変わっても、貴方と恋をすると決めていた ❀ あの素敵な人は、誰? ❀ 夢で出逢う貴方に強く惹かれるのに 貴方は私以外のひとを見ていた
月が、綺麗だったんだ

総文字数/4,548

恋愛(その他)7ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
心に刺さった棘は、簡単には抜けないんだよ ☽ 久しぶりに再会した依茉と琉唯 秋風が吹く夜道、二人は空を見上げる 「月が……綺麗、だな」
この恋は、終わらないと思ってた

総文字数/8,895

恋愛(純愛)13ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
記録を残すためのSNSだと、思ってた 元カレのことが忘れられない大学一年生 春瀬美音 × 少し強引な金髪先輩 真城千翔 ❀ 「どうして私に優しくしてくれるんですか?」 「春瀬の笑った顔が、可愛かったから?」

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop