トランス・ブルー・ラブ  リアランとチェイサー

王位第一継承者が考える結婚

「私は3,4年後には・・
異国の姫と、結婚することになると思う」

「結婚ですか?」
思わず、聞き返してしまった。

「ああ、政略結婚ってやつだな。
同盟を強固にするためには、
不可欠だと、地政学の教師は言っていた」

リアランは、遠くを見つめて、
ふっと息を吐いた。

目の前の可愛らしい美少女が、
どうオトコになるのだろうか。

正直、想像ができない。

「チェイサーは、結婚を考えた事はあるのか?」

「そうですね。ないとは言い切れませんが」

チェイサーも、リアランと同じ
方向を見て答えた。

仕事を辞めて、
ホークアイを自由にしてやり、
牧場で、ダリルも普通の飼い犬のように、暮らせるようになれば・・・・

「外国から一人で来る姫君は、
不安だろうな」

リアランは頬杖をついた。

「こんな事、ブラントンには聞けないけど。
外国人の姫と、婚姻の儀式後、ふたりだけになったら、どうすればいいと思う?」

チェイサーは、困惑してリアランを見た。

つまりだ、リアラン様は、
初夜の儀をどのようにすればいいか、質問している?

リアランは親指の爪をかんで、
しごく真面目に考えているようだ。
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