浮気されたら、エリート整形外科医に溺愛されました【完】
その後は部屋の掃除や溜まった洗濯物の片付け、夕飯の買い出し、子どもたちのお迎え。

家族4人分の夕食作りをして、お風呂に入って……と、ほぼ同じ日常が繰り返されている。


『明日、偵察に行けば? 桜川先生の妻なわけだし、誰も怪しまないでしょ』

「偵察……か」


ちょっと、いいアイデアかもしれない。

麗華の言う通り、望さんの妻なわけだし?
以前、秘書として勤務していたし、私のことを不審者扱いする人はいなさそう。

とはいえ、偵察ってどうなのかな?


『ごちゃごちゃ悩むくらいなら、自分の目で見て確かめておいで!』

「えぇ……じゃあ、一緒に来て?」

『は? なんでそうなんのよ……』


ですよね。 さすがに麗華を巻き添いにするわけにはいかないか。

でも、このままモヤモヤ悩むより、偵察に行った方が絶対気持ちが楽になる! はず。


「明日、病院行ってみる」

『変に意識しちゃダメよ? あくまでも普通に、何食わぬ顔して行きなさい』

「うん、わかった」


本当、麗華様さま。

浮気しているのかなんてまだわからないけれど、私の気持ちが楽になるためにアドバイスをくれた彼女は心強い。

まぁ、確かめ方が偵察っていうのが微妙だけど。
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