浮気されたら、エリート整形外科医に溺愛されました【完】

side.望

水姫が俺の前から姿を消してから、約2ヶ月が過ぎようとしていた。
あの手この手で水姫がいそうな場所を探ってはみるが、なにも手掛かりはない。

父上にしつこく問いただしてみても、「彼女は病気だからね、私の口から簡単には言えない」の一点張りだった。

水姫の後を引き継いで、俺の秘書を務めてくれている花谷さんも同様。

みんな揃って、水姫の居場所を明かす者はいなかった。


「桜川先生、おはようございます」

「あぁ、花谷さん。 おはよう」

「桜川先生、今日の午後は、お時間ございますか?」

「午後……か。 少しなら時間があると思うが、なにかあった?」


俺の問いかけに、花谷さんはバッグからスケジュール帳を取り出し、なにかを確認している。

今日は午前中は外来、午後からはお決まりのオペだ。 
しかも、今日は3件入っていたはず。


「桜川先生に、お会いしたいと言う方がいらっしゃいまして」

「俺に?」


どうしてなのか、心臓がドクンと大きく波打ったように感じた。

俺に会いたい人だって?
もしかして……もしかしてだけれど、水姫なのか? そんな淡い期待を抱きつつ、花谷さんの次の言葉を待つ。


「はい。 大牟田病院の、平佐先生です」

「あぁ。平佐先生、か……」
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