再びの異世界、可愛かった皇子様が俺様竜帝陛下になってめちゃくちゃ溺愛してきます。
 アマリーがそれを聞いて興奮したように歓声を上げる。

「良かったわね、ベルデ!」
「はい!」

 色々とあってすっかり頭から抜け落ちてしまっていたけれど、リューはちゃんと私の願いを聞き届けてくれていたのだ。
 私は笑顔で言う。

「この庭園が花でいっぱいになるのを楽しみにしていますね」
「はい。必ずここを花の城に勝るとも劣らない庭園にしてみせます!」

 彼ならその言葉通り、ここを花であふれる素敵な庭園にしてくれるだろう。
 楽しみが出来て、そのことがなんだか無性に嬉しかった。

 と、そのときメリーが私の背後からひょっこりと顔を出しぼそっと言った。

「頑張ってくださいなのです」
「はい、頑張ります!」

 元気に返事をされてびっくりしたのかメリーはまたすぐに引っ込んでしまって、私たち3人は顔を見合わせて笑い合った。

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