真夏に咲いた奇跡の恋花火
へへへっと照れたように笑った手島くん。
その瞬間、強張っていた心が緩んで、じんわりと温かさが広がった。
あぁ、私はなんて失礼なことをしたんだろう。
タイプが違うグループに急遽参加することになった私を、無理していないか、苦労していないかって、気にかけてくれただけなのに。
雰囲気が似ているからと、1度でも平井くんと重ねた自分が恥ずかしい。
「ありがとう」と伝えた後、「ごめんなさい」と心の中で謝罪した。
*
急ぎ足で校舎を回ること15分。全フロアを確認し終えた。
「皆吉さん、ちょっとトイレ行ってきていい?」
「うん、いいよ。先に戻ってるね」
トイレに行った手島くんを見送り、チェックシートの感想欄にボールペンを走らせる。
目立った汚れやゴミはなく、綺麗に掃除されていました。窓の鍵のかけ忘れに注意! ……っと。
本当は細かく書きたいけど、手島くんの書くことがなくなるからこのくらいにしておくか。
その瞬間、強張っていた心が緩んで、じんわりと温かさが広がった。
あぁ、私はなんて失礼なことをしたんだろう。
タイプが違うグループに急遽参加することになった私を、無理していないか、苦労していないかって、気にかけてくれただけなのに。
雰囲気が似ているからと、1度でも平井くんと重ねた自分が恥ずかしい。
「ありがとう」と伝えた後、「ごめんなさい」と心の中で謝罪した。
*
急ぎ足で校舎を回ること15分。全フロアを確認し終えた。
「皆吉さん、ちょっとトイレ行ってきていい?」
「うん、いいよ。先に戻ってるね」
トイレに行った手島くんを見送り、チェックシートの感想欄にボールペンを走らせる。
目立った汚れやゴミはなく、綺麗に掃除されていました。窓の鍵のかけ忘れに注意! ……っと。
本当は細かく書きたいけど、手島くんの書くことがなくなるからこのくらいにしておくか。