夕陽を映すあなたの瞳
第二章 同窓会の幹事
次の日。
仕事の昼休みに、心はスマートフォンを確認する。

今朝、直接昴に
"お久しぶりです。久住です。幹事、私は引き受けるけど、伊吹くんは大丈夫?お仕事忙しいなら、無理せず断ってね"
と送っておいたのだ。

(あ、返事が来てる)

心は早速メッセージを開いた。

"伊吹です。久しぶり!返信遅くなってごめん。俺も幹事引き受けます。よろしくな"

(え、伊吹くん引き受けるの?忙しそうなのに平気かな…)

そう思いつつ、グループの方にもメッセージの新着がいくつかあり、開いてみる。

最初に昴のメッセージがあった。

"遅くなってごめん!みんな久しぶり。俺も幹事引き受けるよ。あんまり自信ないけど…よろしく"

そして慎也と皆のメッセージ。

"おー、昴!お疲れ。幹事ありがとな!俺も手伝うから、なんでもこき使ってくれ"
"昴ー、相変わらず忙しそうだな。無理すんなよ"
"そうだぞ。慎也を遠慮なく顎で使え"

女の子達が、笑いのスタンプを押している。

心も、ふふっと笑ってから、
"伊吹くん、慎也くん、よろしくね!"
と送った。

昴の個別メッセージにも返信する。

"良かった!伊吹くんが一緒にやってくれるなら心強いです。伊吹くん、忙しそうだから、出来るだけ私がやるようにするね。詳しいことは、また改めて"

送信マークをタップする。

(でも幹事って、まず初めに何からやればいいんだろう?)

うーん…と首をひねりながら、心はお弁当を片付けて立ち上がり、休憩室を出た。
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