夕陽を映すあなたの瞳
混雑した人をかき分けながら、浴衣姿のサラと心は楽しそうに屋台を覗く。

「Coco, コレナーニ?」
「ん?ああ、落書きせんべいね」
「ラクガキ?」
「えーっとね、なんだろう?drawing rice cracker、とか?」

サラは、ますます不思議そうに眉を寄せる。

「分かんないよね、あはは。じゃあ見ててね。I'll try it」

そう言って心は、屋台のおじさんにお金を払い、せんべいを受け取る。

「このおせんべいに絵を描くの。何でも好きなもの、anything you like」

心は透明のシロップで何かを描くと、おじさんから青のりの缶を受け取る。

「それで、この青のりを振りかけると…」
「Wow! It’s a dolphin!」
「あ、分かった?You’ve got it!」

シロップに振りかけた青のりが、心の描いたイルカの絵を浮かび上がらせる。

「サラもやってみなよ!」

Yes!とサラは嬉しそうに頷き、少し考えてから何かを描いた。

青のりを振りかけると…

『I ♡ Coco』の文字が浮かび上がった。

「うわー、サラ!ありがとう。Me tooよ」

二人は微笑み合い、美味しそうにせんべいを頬張った。
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