15歳差の愛してる.
スッカリ落ち着いた私は
店長に聞いた。
やっぱり…
疑問でしょ……?

「店長何でココにきたんですか?」


「覚えてないの?」

覚えてない?って?

「どういう事ですか?」

「休憩室でさくらちゃんのお母さんから電話来たでしょ、」

ああ…覚えてる、
来た事はたしかに。
何か意味不明な不安感に襲われてる時
店長と一緒の休憩室で自宅から電話が来たんだ。
あの後電話に出て…
私…どうしたんだっけ?

「あっ!電話出て…あの後私電話落としちゃったんだ」

そうだ
思い出した。



―――「わたるがね死んだよ!
事故だって…
バイトの工事に行く途中に
一応ね戸籍上は…」

そこまで聞いた私は手の力が抜け
スルッと手から携帯が滑り落ちた

―――ガシャンッ

落ちた衝撃で
ハンズフリーになった
携帯から
お母さんの声が
休憩室いっぱいに
広がった


でも
その後のお母さんの
話しはよく覚えてない

覚えているのは
真剣な顔をした店長が
電話出ても良いか?
出ても良いか?

って何回も聞いてきて
私が

はい

って返事をした事位。


後はよく覚えてない


嘘でしょ、
とは思わなかった

意味不明な不安感はこの事なんだって
説明がついたから

変に納得した


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