エリート建築士は傷心した彼女を愛し抜きたい
「菜那さんに早く会いたくて最短で予約してしまいました」


「そんな……」


 蒼司が嬉しそうに笑うのでなんだか恥ずかしさが倍増する。告白され、自分に好意があるとわかった途端に蒼司の気持ちが透けて見えるようになるなんて。


「寒かったでしょう、どうぞお入りください」


「お邪魔致します」


 蒼司は菜那を招き入れた。玄関は散らかっていない。歩き進めてリビングに入ると、散らかって……いなかった。二度、ここに来たがその時はペットボトルやら脱ぎっぱなしの服が散乱していたのに。菜那はキッチンで立ち止まり、部屋を見渡した。


「凄い。綺麗ですね!」


 感動のあまり胸元で両手を合わせ蒼司のほうを見ると、照れ隠しなのか頭を掻きながら恥ずかし気に小さく笑っている。


「少しは自分でやろうと思いまして。そしたら来てもらった時に菜那さんは料理に集中できるでしょう? 美味しいから沢山食べたいっていう貪欲な考えです」

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