好きになってはいけない人を、好きになりました
けど、そんなこと一言も言ってなかった。

でも、最初家に来た時瑠生の名前教えてないのに瑠生のこと知ってた。

るーくんが瑠生って知ってたから?

じゃあ、瑠生の探してる「りん」って子は私…?

瑠生は、私って事知ってるのかな?

知ってるなら、ショック受けてるはずだ。

自分が探してる子が、白蓮総長の妹だなんて。

帰ったらママに聞いてみよう。

私はしばらく河川敷にいた。

「ただいま」

リビングに行くと、ママが座っていた。

「おかえり、凛。急にいなくなるからびっくりしたわ」

「ごめんね。ねぇ、ママ。聞きたいことあるんだけど」

「なに?」

私はママの横に座った。

「るーくんって、瑠生なの…?」

私は顔を恐る恐るあげた。

「やっと気付いたの?」

ママはニコニコしていた。

「な、なんでそんなニコニコしてるの?」

「え?だって、やっと初恋の人ってわかったんだよ。嬉しくない?」

いや、私が嬉しくなるのはわかるけど、ママが嬉しくなる意味がわからない。

それに今は…

「嬉しくないよ…。もう関わることもないんだしさ…。何で教えてくれなかったの?高校入るの賛成したの、瑠生がいるから?」

「違うわよ。合格するまで高校は知らなかったの。瑠生くんは凛との小さい頃覚えてて、よく聞いてくるって言ってたわよ。同じ高校通うって知って、本人たちが気付くまでは内緒にしようねって4人で話したの」
< 225 / 352 >

この作品をシェア

pagetop