うた×バト〜思いは歌声にのせて〜

　長澤さんの黄色い“ヒトガタ”の腕に止まっていた、くちばしが黄色いツグミっぽい黒い鳥がキラキラとしたエフェクトをまといながら飛び立つ。
　空中でその体をくるくると回し、キラキラした光を増やしていく。

　光の繭(まゆ)のようになったそこから出てきたのは、形だけはフェニックスに似た真っ黒な鳥だった。
　黒いけれど、全身が光っていて神々しい。
　流石は太陽の化身と言われるだけあるって思った。

　“うたアニ”、クロウ。
　メタモルフォーゼ、《三足烏》！

　スクリーンに大きく“うたアニ”の名前と何にメタモルフォーゼしたのかが表示される。
　三足烏なんてあまり聞かないからか、キョウが解説していた。

『三足烏っていうのは、中国神話で太陽にすむと言われている鳥だな！　太陽の化身とでも言うべきか。ちなみに羽の色は太陽の黒点を表しているらしいぞ！』

　前から知っていたのか今調べたのか分からないけれど、分かりやすい解説に流石だなって思った。