あなたの世界にいた私









「ゴホッ…ゴホッ……」






お手洗いに行ってから、
どれぐらい経つだろう。







早く行かないと、雪斗くんが待ってるのに、
咳が止まらなくて、口を押さえている手は、
どんどん赤く染まっていく。








「はぁ、はぁ、はぁ……ゴホッ、ゴホッ」










吐血しているからなのか、
咳が止まらないからなのか、
どんどん息が苦しくなっていく。 



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