Cherry Blossoms〜咲き誇った花の名は〜
「一花、すぐに助けるから!」

ミンジュンがそう声をかけた刹那、「かっこいいじゃ〜ん!」という男性の声と拍手が建物内に響く。

「お前は……」

「Cerberusって言う犯罪組織の幹部のイエティだよ。君のことをスカウトしに来たんだ。君、科学の成績がよくて、しかも大学は一時期工学部も通ってたんだって?」

イエティの手には拳銃が握られており、一花を撃ったのはイエティだと嫌でもわかる。イエティは一花にもう一度銃を向けた。

「まだ生きてるの?心臓は外れちゃったか〜。じゃあ、トドメを刺してあげないとね」

イエティの手が一花に向けられる。本気で殺すつもりなのだと、すぐにミンジュンはわかった。

「待て、やめろ!わかった、お前について行く!だから一花を殺さないでくれ!」

ミンジュンが必死に懇願すると、イエティは銃を下ろして面白そうに笑う。ミンジュンはその間に一花の治療を始める。傷口を消毒し、切れて出血している血管を縫い、輸血パックを使って輸血も行った。
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