命令教室
ヘリはバタバタと騒音を撒き散らしながら施設の真上辺りを通り過ぎていった。


「私達のこと見えてたかな?」


ヘリが通り過ぎてしまってから、香が呟く。


「きっと見えてたよ! 煙だって、SOSだって準備してたんだから!」


私は力強く答えた。
これで助けがくるはずだ。
このときは、そう思って疑わなかったんだ……。
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