上司の甘い復讐




見上げると、また軽いキス。

胸がきゅんきゅんとうるさい。


「なあ、瑞希……」


翔太さんは甘ったるい声で、耳元で囁いた。


「花火大会が終わったら、抱くから」


「……え?」


「はやく俺のものになれよ」


「何言ってるの。

私はとっくに、翔太さんのものなのに」



私の言葉に、彼は嬉しそうに目を細める。

そして子供のように鼻を頬に押し寄せる。

大好きなその香りに覆われて、胸がただきゅんきゅん甘くて、我慢出来なくなった私は翔太さんの唇にそっと唇を重ねる。

こうやって、私はどんどん堕ちていく。

もう翔太さんから、離れられない。




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