上司の甘い復讐





真っ赤な顔で会議室を出ると、すぐ近くに早乙女さんがいた。

早乙女さんを見ると、熱かった心がすーっと冷えていく。

早乙女さんは笑いながら翔太さんを見て聞く。



「翔太、もー何やってんの?」


「……え?」



もしかして早乙女さん、知ってるの?

いや、そんなことないよね。



どぎまぎする私を前に、すっかり平常心の翔太さんは言った。


「何もねぇよ」


そんな翔太さんを見て、早乙女さんは面白そうに笑う。

そして続けた。


「また、教えてね」


去っていく早乙女さんを見ながら、翔太さんはぼやいた。


「あいつ、絶対楽しんでるだろ」


そんな翔太さんの様子を見て、少しだけ安心した。



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