上司の甘い復讐



麻理子さんの突然の登場に、オフィスがしーんと静まり返っている。

その視線を一身に浴びるなか、翔太さんは静かに私を呼んだ。


「大倉」


ほら、瑞希じゃない。

分かっているのに胸が痛くて、本当に涙が出そうになる。


「……悪かった」



謝らないでよ。

麻理子さんの言う通りにしないでよ。

私が辛いのは叱られたからではなく、こんなに惨めで辛い気持ちだからだ。


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