Dear.Mother【母の日短編集】
「撮影終わったよ〜!ごめんね、部下たちに怒られちゃった。
彼氏とモデルのデートショットなんて見たくないですよって。咲玖も嫌だった?」
「……ううん、平気だよ」
「……そう?じゃあ、ちょっとこっち来て」
「え。」
ママにグイグイ引っ張られ、椅子に座らされたと思ったらヘアアレンジにメイクをされ……気づいたら自分でもびっくりするくらいキラキラしていた。
「咲玖かわい〜!流石私の娘」
ママはめちゃくちゃ写メを撮りまくっている。
「えっと、これは……?」
「お詫びじゃないけど、咲玖も撮ってもらってきな。蒼永くんと一緒に」
そう言って背中を押され、カメラの前に立たされる。
ドギマギしながら蒼永に歩み寄った。
「蒼永……」
近くで見るともっとカッコいい……!!
眩しすぎてちょっと泣けてくる。
「咲玖……かわいい」
「っっ」
そ、それはプロのヘアメイクさんがやってくれたからね!?
「――やっぱり、咲玖が一番かわいい」
「えっっ」
「めちゃくちゃかわいい」
「も、もうっ!わかったから…っ!」
単純な私はこれだけで嬉しくなってしまって、さっきまでのモヤモヤは全部吹き飛んでしまう。