主従夫婦~僕の愛する花嫁様~
「甲斐、耳…やめて…/////」
少し振り向き、恥ずかしそうに雲英を見上げて言う。

「フフ…可愛い/////」

「いや、可愛いじゃなくて…!」

「フフ…」

「いや、フフ…でもないよ!」

「紅葉様、キスしましょ?」
紅葉の顎を持ち、顔を上げさせて口唇を重ねた。

チュッ!チュッ!と啄んで、深くなる。


「んはぁ…紅葉…様…その顔、エロっ…」
「はぁはぁ…/////か、い…/////」

紅葉が、欲情している。
こんな劣情を煽られた紅葉の表情(かお)は、初めてだ。


こんな表情(かお)をさせてるの、俺なんだよな………
紅葉様のこんな表情(かお)を見れるのは、世界中で俺だけ。

きっとこれから先も、俺しか見れない━━━━━


そう思うだけで、優越感と独占欲でおかしくなる。

「紅葉様…もっと……もっと、しよ…?」
「んぁぁ…か、いぃ……」

二人は、しばらく口唇を貪り合っていた。


「━━━━━紅葉様、大丈夫ですか!?
すみません、のぼせましたよね!?」

ずっと浴槽に浸かりキスし合っていたため、のぼせてしまった紅葉。
雲英は慌てたように紅葉の身体を拭き、心配そうに覗き込んだ。

「大丈…夫…/////
でも、なんだか…疲れた……」
「そうですよね…
髪の毛乾かして、休みましょう!
少し、身体も冷やさないと……」

「甲斐は?
のぼせてない?」

「僕は大丈夫です!
そこまで、のぼせてないです」

「良かった」

雲英のスウェットを着せられ、リビングに移動する。
「紅葉様の髪の毛、柔らかいですね!気持ちいいです…!」
「そうかな?」

「だから紅葉様の髪の毛乾かすの、好きです」
「フフ…今日は、私も甲斐の髪の毛乾かしたい!」

交代する雲英と紅葉。
「━━━━甲斐の髪の毛は、固いね…!」

「フフ…紅葉様と比べちゃダメですよ?(笑)」
「フフ…」

「………でも…幸せです…/////」
雲英が噛みしめるように言う。

「ん?」
「今日は、幸せなことばかりです!
紅葉様が僕のためにお食事を盛ってくれたり、身体を洗ってくれたり、髪の毛まで!」

「フフ…幸せね!」
「はい!」

「こんな小さなことだけど、幸せ!
これが、夫婦生活なのね!」
「はい、そうですね!」


雲英が、振り向き紅葉を見る。
紅葉の頬に触れた。

自然と二人の目が閉じ、口唇が重なった。
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