主従夫婦~僕の愛する花嫁様~
ガシャン!!とリビングのドアが閉まり、取り残されたような雲英。
怒らせてしまった━━━━━
こんなことは、初めてだ。
普段、めったに怒らない紅葉を、あろうことか自分が怒らせてしまった。
最低だ………
雲英は自身の前髪を乱暴に掴み、かき上げた。
「俺は、なんてことを………!!!
………と…とにかく、謝罪しないと━━━━!!!」
部屋の前のドアまで行き、ノックしようとして止まる。
「あ…甲斐は来ないでって言われたんだった……」
これ以上、怒らせてはダメだ。
仕事が終わるまで、待っていないと!
リビングに戻り、カーペットの上に正座する。
昔はきちんと出来ていたのに、紅葉と結婚してからあっという間に理性のコントロールが出来なくなっていた。
特に……一度キスをしてしまうと、その後は一気に理性が壊れてなくなってしまうのだ。
「理性、ちゃんとコントロールしないと━━━━!!」
このままでは……本当に、嫌われてしまう。
それだけは、絶対に嫌だ。
22年かけて、やっと手に入れることが出来たんだ。
今更、手放すなんて出来ない。
雲英は洗面所に向かい、冷たい水で顔をガシガシ洗った。
そして、自身の頬をパチン!!と強く叩いた。
そしてまた、カーペットの上に正座して紅葉を待ち続けた。
シン━━と静まり返った、リビング。
雲英はただ、瞑想するかのように目を瞑っていた。
1時間程経って、リビングのドアがカチャン…とゆっくり開いた。
瞑っていた雲英の目が、パチッと開く。
正座したまま、クルッと回って頭を下げた雲英。
「紅葉様、申し訳━━━━━」
「ごめん…なさい……」
雲英が謝罪する前に、紅葉の声がおずおずと聞こえてきた。
「え……紅葉様…?」
「怒って、ごめんなさい…」
「ど…して…貴女が謝る…ん…です、か…?
紅葉様は、何も悪くない……!」
「でも、私……」
立ち上がり、紅葉の元へ行こうとする。
しかし━━━━
「………ってぇ…!!」
ずっと正座をしていたため、足が痺れていた。
思わず、へたりこむ雲英。
「え!!?か、甲斐!!」
紅葉が、雲英に駆け寄る。
「大…丈夫……です…
足が痺れただけです…」
「大丈夫!?」
ゆっくり、雲英の足をさする。
「紅葉様…申し訳ありません……」
「痛い?」
さすりながら、雲英を見上げる紅葉。
その姿に、雲英の胸はいっぱいになる。
怒らせてしまった━━━━━
こんなことは、初めてだ。
普段、めったに怒らない紅葉を、あろうことか自分が怒らせてしまった。
最低だ………
雲英は自身の前髪を乱暴に掴み、かき上げた。
「俺は、なんてことを………!!!
………と…とにかく、謝罪しないと━━━━!!!」
部屋の前のドアまで行き、ノックしようとして止まる。
「あ…甲斐は来ないでって言われたんだった……」
これ以上、怒らせてはダメだ。
仕事が終わるまで、待っていないと!
リビングに戻り、カーペットの上に正座する。
昔はきちんと出来ていたのに、紅葉と結婚してからあっという間に理性のコントロールが出来なくなっていた。
特に……一度キスをしてしまうと、その後は一気に理性が壊れてなくなってしまうのだ。
「理性、ちゃんとコントロールしないと━━━━!!」
このままでは……本当に、嫌われてしまう。
それだけは、絶対に嫌だ。
22年かけて、やっと手に入れることが出来たんだ。
今更、手放すなんて出来ない。
雲英は洗面所に向かい、冷たい水で顔をガシガシ洗った。
そして、自身の頬をパチン!!と強く叩いた。
そしてまた、カーペットの上に正座して紅葉を待ち続けた。
シン━━と静まり返った、リビング。
雲英はただ、瞑想するかのように目を瞑っていた。
1時間程経って、リビングのドアがカチャン…とゆっくり開いた。
瞑っていた雲英の目が、パチッと開く。
正座したまま、クルッと回って頭を下げた雲英。
「紅葉様、申し訳━━━━━」
「ごめん…なさい……」
雲英が謝罪する前に、紅葉の声がおずおずと聞こえてきた。
「え……紅葉様…?」
「怒って、ごめんなさい…」
「ど…して…貴女が謝る…ん…です、か…?
紅葉様は、何も悪くない……!」
「でも、私……」
立ち上がり、紅葉の元へ行こうとする。
しかし━━━━
「………ってぇ…!!」
ずっと正座をしていたため、足が痺れていた。
思わず、へたりこむ雲英。
「え!!?か、甲斐!!」
紅葉が、雲英に駆け寄る。
「大…丈夫……です…
足が痺れただけです…」
「大丈夫!?」
ゆっくり、雲英の足をさする。
「紅葉様…申し訳ありません……」
「痛い?」
さすりながら、雲英を見上げる紅葉。
その姿に、雲英の胸はいっぱいになる。