主従夫婦~僕の愛する花嫁様~
「だから!散々、話したよな!?
雲英は、紅葉が選んだ“夫”だ!」

「違うわ!
紅葉は純粋だから、騙されたのよ!!
私がもっと素敵な殿方を━━━━━」


「もう、やめてください!!」

そこに切なく瞳を揺らした紅葉の声が、響き渡った。

「紅葉…」

「おば様、もうやめてください!!」

「紅葉、貴女は騙されてるのよ!
空神の令嬢である貴女が、使用人なんかを選ぶなんて、前代未聞なのよ!!」

「私は!!
空神のために、お相手を選んだのではありません!!
幸せになりたくて、雲英を選びました!!」

「紅葉…」

「雲英以外の方との結婚は、考えられません!!」

「紅葉様、もういいですから」

「良くないわ!!
雲英も言ってよ!!」

「紅葉様…」

「私達は“幸せになるために”結婚したんだよ?」

「はい」

「雲英だから、結婚したいと思ったの!」

「はい」

「雲英だから、キスしたい。
雲英だから、抱かれたい。
雲英だから、全てさらけ出せるの!!」

「はい。僕もです!」

「おば様。
雲英のこと、認めてほしいなんて言わない。
ただ、私の幸せを考えてくれるなら………
私を信じてください!!」

「………紅葉…」

「私は自身を持って、雲英との生活を“幸せ”だと、言えます!
これからも、幸せに暮らしていけると胸を張って言えます!!
だから、おば様━━━━」

「勝手にしなさい…」
ポツリと言った、寿子。

「おば様…」

「その代わり、紅葉から“幸せ”を奪ったら、引き裂きに行くわ」
そう言って、雲英を見据えた。

「はい!
紅葉様のこと、幸せにしかしません!!」
雲英も寿子を見据えて、はっきりと言った。


寿子が会場を出ていき、雲英が紅葉に向き直った。

「紅葉様」

「ん?」

「僕は貴女に出逢えて、本当に良かったです!」

「え?」

「貴女の全てが、大好きです!」

「雲英…」

「………」

「ん?雲英?」

「“紅葉”」

「え?き、雲英?」

「今だけ……
今日は、特別な日だから」

「紅葉。僕は君を一生かけて幸せにする。
紅葉を……紅葉だけを愛し続けると誓うよ!
これからも、僕を信じてついて来てくれる?
僕の愛する花嫁様!!」

「雲英、雲英!
はい!
一生、貴方についていきます!
私の旦那様!!」


雲英と紅葉は、熱いキスをするのだった。




この物語は、特殊な主従夫婦の物語である━━━━━



終

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