a Piece of Cake.

手を振った。寧ろこっちがすみません。

「その憂さ晴らしを、今日してきます」

ぐ、と親指を立ててみれば、松居さんは笑った。

「程々にね」
「はーい」





そうして送り出された飲み会だった。

「聞いてない……」
「うん、あたしもー」
「端から、大蔵(おおくら)奈緒、首藤依理須(いりす)、私が砺波(みなと)です。よろしくお願いします」

華麗なる自己紹介に、各々挨拶を口にする。

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