□TRIFLE□編集者は恋をする□
 


出社する前に本屋さんに寄ろうと思い、いつもより少し早く家を出た。

書店に行ってまず一番最初に立ち寄るのは、雑誌や旅行ガイドが置いてあるフロアだ。

少し離れたところから雑誌フロアの平台を眺める。
平台に並んで陳列されている雑誌の中にTRIFLEの表紙を見つけ、今月号の表紙は夏らしい色合いで目を引くからいいなぁ、なんて心の中で考える。

すると一人の女性がTRIFLEを手に取りレジへと向かって歩いて行った。
迷わず手にしてくれたから、もしかしたら毎月読んでくれてるのかもしれない。

彼女の後姿を見ながら嬉しくて小さくガッツポーズをした。

編集の仕事をはじめて6年になるけれど、目の前で自分たちが作った本を手に取ってもらう瞬間を見ると今でも感動してしまう。
買ってくれたひとりひとりと握手をして、ありがとうございます!ってお礼を言いたい気分になる。

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