□TRIFLE□編集者は恋をする□
 

今日は肩までの髪をきゅっとキツくひとつに結んだ。
そのせいでいつもよりツリ目になってる気がするけど、そんな事には構わず、私は険しい顔で仕事をする。

「デガワ、これ画像の相番とキャプションの確認お願い」

「うわ、細かいですねー」

「似たような画像ばっかりで間違えやすいから丁寧にチェックして。一応私も目を通したんだけど」

「平井さんがチェックしたんなら、あたしが見なくても完璧ですよー」

のんびりとそう言ったデガワを無言でキッと睨むと、「きゃ、こわーい」と、デガワが小さな肩を上げて震える。

何重にもチェックするのは当たり前でしょ。と言おうと思った瞬間、
「お疲れ様でーす。ハンコお願いしまーす」と声が聞こえて来た。

「あ、クロネコさんご苦労さまでーす!」

いつもやって来る配達員さんの声に、デガワが素早く立ち上がり逃げる様にフロアの入口へと向かった。

すると、背後から低い笑い声が聞こえた。
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