推し作家様、連載中につき。
 告げられた衝撃の事実。

「え、え」
「待って未理、まだ叫ばな……」
「ええええええええええ」


 地面が、いや世界が揺れたんだ、きっと。
 行き交う人たちがみんな振り返ってしまうような大声を上げた私の口を素早く塞いだ羽花ちゃんは。


「ちょっとお父さん先帰ってて!」


 と言いながら私の手を引いて走りだした。


「はいわかりましたよ」


 とお馴染みのおっとりした返事をしている先生を見て、これがいつもどおりなんだと再認識。


 手を引かれた私はというと、「そういえば羽花ちゃん、やたら数学教師に対する当たりだけが強かったな……」と今になって思い出したのでありました。

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