契約妻失格と言った俺様御曹司の溺愛が溢れて満たされました【憧れシンデレラシリーズ】
楓は首を横に振る。でも彼は納得しなかった。
「そんな風に青い顔をしている君を放っておくことはできないな。ソファが嫌なら……君のベッドで添い寝しようか? それとも二階の俺のベッドがいい?」
眉を上げてからかうように言う。
その言葉に、楓は目を向いた。
「そっ……⁉︎ こ……! こ……ここで寝ます」
おそらくは遠慮する楓を思ってのジョークだ。それはわかっていても、『ベッドで添い寝』という言葉に顔が真っ赤になってしまう。
慌ててタオルケットをかぶり横になった。背もたれの方を向き彼に背を向ける。
和樹がくすりと笑って自らも楓の隣りに横になり、楓を守るように身を寄せる。
背中に感じる彼の体温に、楓の心臓はますますスピードを上げていく。
「電気は消さない方がよさそうだな」
すぐ近くから聞こえる彼の言葉に返事をすることもできなかった。
ベッドで添い寝は回避できたけれど、この状況もそれほど変わらないような……。
彼がそばにいるというドキドキに心臓が破裂してしまいそうだ。
確かに不安はいくぶん和らいだように思ったが、とてもじゃないけれど眠れるわけがない。
楓がそう思った時。突然、リビングの照明がフッ落ちる。
楓は「きゃっ!」と声をあげた。
風が相変わらずゴウゴウと音を立てて吹いている。
「停電か」
和樹が呟いた。
おそらくはどこかで電線に障害が起きたのだ。
近くでの事故だとは限らない、一時的なものだろうと楓は自分に言い聞かせる。
「そんな風に青い顔をしている君を放っておくことはできないな。ソファが嫌なら……君のベッドで添い寝しようか? それとも二階の俺のベッドがいい?」
眉を上げてからかうように言う。
その言葉に、楓は目を向いた。
「そっ……⁉︎ こ……! こ……ここで寝ます」
おそらくは遠慮する楓を思ってのジョークだ。それはわかっていても、『ベッドで添い寝』という言葉に顔が真っ赤になってしまう。
慌ててタオルケットをかぶり横になった。背もたれの方を向き彼に背を向ける。
和樹がくすりと笑って自らも楓の隣りに横になり、楓を守るように身を寄せる。
背中に感じる彼の体温に、楓の心臓はますますスピードを上げていく。
「電気は消さない方がよさそうだな」
すぐ近くから聞こえる彼の言葉に返事をすることもできなかった。
ベッドで添い寝は回避できたけれど、この状況もそれほど変わらないような……。
彼がそばにいるというドキドキに心臓が破裂してしまいそうだ。
確かに不安はいくぶん和らいだように思ったが、とてもじゃないけれど眠れるわけがない。
楓がそう思った時。突然、リビングの照明がフッ落ちる。
楓は「きゃっ!」と声をあげた。
風が相変わらずゴウゴウと音を立てて吹いている。
「停電か」
和樹が呟いた。
おそらくはどこかで電線に障害が起きたのだ。
近くでの事故だとは限らない、一時的なものだろうと楓は自分に言い聞かせる。