沼っちゃうほど甘い溺愛ラリーなんて、続けられません
大好きな人の心が真っ赤な指輪となって、俺の指に収まっているこの状況。
幸福で心が満たされていく。
最高に嬉しくてたまらない。
俺は椅子に座ったまま、愛おしい毛糸のリングを指でそうっと撫でた。
そして机の向こうに立つ由乃を、穏やかな瞳で見つめてみる。
「由乃、もう赤い毛糸はない?」
「あっ、あるよ……私の分も……一応……」
「俺に貸して」
緊張気味に赤い糸を手渡す由乃が可愛くて、俺の頬がフッと緩む。
「サンキュー」
ワイルド声に甘さが溶け込んでしまうのは、目の前にいる由乃が愛おしくてたまらないから。
「由乃も左手を出して」
ハチミツを溶かしたような俺の声に、頬を染めながらうなずく由乃。
俺は由乃の左手の薬指に、毛糸を巻き付けた。
二つ並んだチェリーのように、毛糸を結ぶ。