鈴蘭の私たち。



「根岸さんっ」


後ろから呼び止められ、右腕を引っ張られる


反射的に振り向くとすぐそこに鈴花の端正な顔があった。


スッキリとした奥二重の目、整った鼻に薄い唇。


鈴花の顎ぐらいまでしか身長がない結は自然に鈴花を見上げる形になった。


「2人の秘密ね?」


耳元でそう囁かれ、結は自分の顔が真っ赤になるのを感じた。


鈴花は、さっきのようにいじわるな笑顔を浮かべたままだった…。


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